個人間の借金は借用書を作成しないと返ってこない?

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名村法律事務所

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友人や家族、親戚、兄弟などにお金を貸すときに、借用書を作成している場合とそうでない場合で、あとで回収が滞った際の対応が変わってきます。

借用書があると法的な対応がスムーズになることが多いです。

今回は、個人間で借金の取り立てをする際、借用書のあるなしでどのように対応が変わってくるのかケース別に確認していきましょう。

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借用書があると何が違う?個人間の借金で借用書が及ぼす効果とは

個人間の借金には借用書があったほうが安心!

Portrait of relaxed woman sitting on couch

個人間でお金の貸し借りをする場合、どのように契約内容を残せばいいのでしょうか。

金額が小さければ口頭で伝えてお互いが覚えているということもあると思いますが、書類に残しておく方法も考えられます。

この書類のことを「借用書」といいます。借用書は2者間で作成され第3者による証明はないことから、法的効力はありません

ただし、あとで裁判になったりした場合には有力な証拠となります。

そのため、お互いにどのような金額で借金をしたのか覚えておくために簡単にでもいいので、どれくらいの金額を、いつ貸し借りしたのか記した「借用書」は作っておきましょう。

それでは次に、この借用書に法的効力を持たせるにはどうしたらよいのか見ていきましょう。

公正証書で作らないと法的効力なし!個人間の借金で借用書に法的効力を持たせるには?

Hospital staff, focus on doctor in foreground

単なる借用書では第3者による証明がないため、法的効力はありません。

仮に、相手が借金を返してくれなくなってしまった場合には法的効力をもった借用書がないと強制執行といった回収の仕方をすることが困難となります。

それでは借用書に法的効力を持たせるにはどうしたらよいのでしょうか。

それは、「公正証書」という第3者による内容の証明書を作成する必要があります。公正証書があれば強制執行というかたちで貸金を回収することができます。

公正証書の具体的な書き方については、関連記事を参照ください。

関連記事:『公正証書の借用書とは?個人間借金取り立て時の強力な武器に!』

借用書がある場合 | 個人間借金の返還請求方法

借用書を公正証書で作っている場合

Beautiful lady in wheat field

公正証書で作成した借用書がある場合の個人間の借金取り立ては容易になります。

公正証書さえあれば、裁判を起こすことなく借金の取り立てを行うことができます。

貸した相手の給料や不動産など、差し押さえる財産を確認したうえで裁判所にて申し立てを行うことで借金の回収ができます。

確実に貸したお金を回収できるようにしておきたい場合は、公正証書を作成しておいたほうがよいでしょう。

借用書を公正証書で作っていない場合

Worried Woman Waiting

借用書を公正証書で作っていない場合は、少々やっかいになります。

強制執行ができないため、次の章で紹介する「借用書がない場合」の方法で取り立てを行う必要があります。

借用書がない場合 | 個人間の借金の返還請求方法

借用書がないとなぜ貸主不利なのか

Closeup portrait of tensed man

借用書がない場合、借金の取り立ては貸主が非常に不利になります。

なぜなら、お金を貸したことを法的に証明するものがないためです。いくら口頭で取り決めをしていたとしても、立証するものがなければどうしようもありません。裁判になった際には泥沼の戦いとなる可能性すらあります。

貸主が不利ではありますが、借用書がない場合の取り立て方法について確認していきましょう。

返還請求方法①裁判経由ではなく、本人に直接返済を訴える

Modern young man with mobile phone in the street.

本人に直接返済を訴えることが一番地味な方法ですが、一番効果のある方法です。電話、手紙、直接訪問など様々な角度から取り立てることが重要です。

借用書がない場合には、少額裁判や支払催促による手続きを行ったとしても裁判で確実に勝てるとは言えません。

また、裁判費用と時間もかかるため、どうしてもという場合でない限りは、本人に直接訴えたほうが得策です。

特に電話での取り立ては相手への心理的プレッシャーとなるため、うまく使っていきましょう。

それぞれの具体的な方法については、以下の記事を確認しましょう。

関連記事:『個人間の借金取り立ては根気よく!「必ず」回収できる借金取り立て方法』

返還請求方法②内容証明を送る

Hand with open mailbox

相手がどこにいるかわからない場合には、郵便局で手続きを踏んで、内容証明を送りましょう。

内容証明とは郵便局が書類の送付について第3者として証明をしてくれるものです。

内容証明で借金返還の請求を送ることで、裁判の際に相手は「そんなこと知らない」という言い逃れができなくなります

心理的プレッシャーを与えることもできますが、強制力はないという点で効果は低いかもしれませんができることはしておきましょう。

返還請求方法③裁判所経由で支払催促を送る

Checking for mail

明らかに相手にお金を貸しているということが証明できて、さらに相手に財産がある場合には「支払催促」を送ることが非常に効果的です。

支払催促は裁判所が「ちゃんとお金返しなさいよ」と返済を促すものにすぎませんが、その催促を無視した場合には強制執行を行う権利を得ることができます。また、支払催促によって時効を中断できる場合があります。

関連記事:『借金の時効成立条件と注意点まとめ(これだけ読めばオッケー)』

ただし注意しなければならないのは、支払催促に対し異議を申し立ててきた場合には裁判になってしまうことです。

異議を申し立てられ、裁判になったとしても十分に対抗できるだけの証拠をそろえておくようにしておきましょう。

逆に言うと、裁判で勝てる自信がないのならやめておいたほうがよいでしょう。特に借用書がない場合には、証明できない可能性が高い言えます。

また、仮に強制執行権を発動できるようになったとしても、相手に財産がなければ意味がないため、相手の資産状況なども確認しておきましょう。

返還請求方法④少額裁判

Interior of American courtroom

少額裁判とは、60万円以下の借金について1日で裁判を終わらせ、債務を確定させる手続きをいいます。

この少額裁判についても支払催促と同じで、必ず勝てるという見込みがなければ無駄に費用がかかってしまうためやめておきましょう。

特に、借用書を作成していない場合には、借金についての証明力が弱いため、仮に裁判を行っても勝てる見込みが低いといえます。

まとめ

Businesswoman on roof

借用書がない場合でも、借金の事実をほかに証明できるようなものがあれば回収できる可能性は十分にあるといえます。また、地道ではありますが電話等による取り立てもあきらめないで行ったほうがよいでしょう。

ただ、借用書がないと少額裁判といった手段が取りづらくなってしまうことから、個人間で借金を行う場合には、借用書は作っておいたほうが良いでしょう。